Hさんは、保険営業3年目。
ベースの見込み客には
全員アプローチし終わり
行くところが
全くありませんでした。
仕方がなく
テレアポをやることにしました。
目標 1日300社。
ほとんどの会社から
断られてしまうので
300件に電話することは
そんなに難しいことではありません。
断られる電話を
来る日も来る日も
あきらめずにかけてしました。
時々、アポイントが取れますが
すぐに保険にはつながりません。
でも、あきらめずに
電話をかけ続けました。
そんなHさんの
唯一の楽しみは
家に帰って3歳の娘の
寝顔を見ることです。
お嬢さんの寝顔を見ていると
昼間の疲れが吹っ飛ぶのです。
断られ続けて
心が折れそうになると
「娘の寝顔を
守るためにもがんばろう」
と気合を入れるのでした。
テレアポは何か月も続き
少し実績が上がるように
なってきました。
Hさんは
お嬢さんの寝顔が支えになり
実績をあげられるように
なったのでした。
でも、本当に良かったことは・・・
「実績が上がること」
ではありませんでした。
Hさんはテレアポを
やっていたことで
「簡単にはあきらめない心」
が育っていったのでした。
この「あきらめない心」が
いざと言うときに
もの凄いパワーを発揮するのでした。
他の営業マンが
簡単にあきらめてしまうことでも
Hさんは絶対にあきらめません。
それよりも
「あきらめる気持ち」が
全くないのです。
例えば
ある見込み客が他社で
生命保険の契約をしているから
Hさんの提案を断ったとします。
その時にHさんは
他社の営業マンの
年齢などを聞きます。
そして
もし若い人だった場合には
「数年待ってみよう」と
心に決めるのでした。
なぜなら若手営業マンが
この業界を辞める確率が
高いことを知っているからです。
「数年たてば
またチャンスが来るだろうから
しばらく様子を見よう」
と思ってその見込み客との
接触をずっと継続するのです。
この粘り強さは、他の人と比べて
群を抜くものでした。
そういう気持ちでいるので
お客様も
「Hさんのどんと構えたあり方」
に気付きます。
本当に長い付き合いをしたいと
思ったお客様は自然に
Hさん選ぶようになるのでした。
もちろん
ご紹介も頂けるようになりました。
それから15年後
テレアポは一切やっていませんが
Hさんには1000人以上の
お客様がいらっしゃいます。
派手な実績はあがらなくても
本当にHさんを
頼りにしている良いお客様が
たくさん集まってきています。
Hさんは今でも
「3歳の娘の寝顔を
支えにしていた自分」
を忘れていません。
あのつらい時期を
乗り越えることが出来た自分を
信じています。
だから今でも
困難があってもあきらめずに
明るく営業しているのでした。
今日は以上です。