今日から「生保営業マンのための紹介営業術7つのステップ」のweb講座を配信いたします。
まずは、私が経験した、大きな挫折から復活した際に得た「紹介営業ノウハウの誕生秘話」からお伝えします。
600名の人脈があっても、全く紹介が生まれなかった理由
私は大学卒業後、銀行に入行し、営業マンとしての経験を積み、
その後、義兄が経営する雑誌社の立ち上げに携わりました。
これは大成功を収めました。
自信をつけた私は、その後、健康食品の販売事業で独立したのですが、
私の手元には、アプローチできる知人、友人のリストがありました。
その数、ざっと600名。
営業マンであるあなたから見て、この数はいかがでしょうか?
個人を対象として販売できる健康食品の見込み客リストとしては
悪くない数ですよね。
商品も素晴らしかったので、
私は、自信満々でビジネスをスタートさせました。
600名のリストから
気が合う人、
話しやすい人(つまり話しを聞いてくれそうな人)、
商品に興味がありそうな人、
人脈が多そうな人(つまり紹介してくれそうな人)をリストアップして、
順番にアポイントを入れていきました。
ところが・・・
アポイントが全然取れませんでした。
意外でした。
「独立したので挨拶に行きたい」
「独立したので話だけでも聞いて欲しい」
と連絡していたのですが、全然アポイントが決まりませんでした。
やっと会えたお客様に商品の説明をしようとすると、
忙しいことを理由に「また今度」と言われる始末でした。
最初のころは
「最初だからこんなものかな」と
気持ちに余裕がありましたが、
見込み客リストが一人減り、また一人と減るにつれて、
焦りを感じるようになりました。
当時はまだインターネットが無かった時代なので、
お客様への連絡は全て電話でした。
焦りと不安を抱えながら電話をすると、
お客様に伝わってしまいます。
これがさらなる悪循環を生み、
ドタキャンを連発されるようになりました。
「いったい、自分の何がいけないのか?」
と本当に悩みました。
悩み続けていたある時、
気づきました。
お客様は
「もし会ってしまったら、強引に商品を売りつけられると警戒しているのではないか?」
と。
このお客様の警戒心に気づくことができず、
なんとかアポイントを取ろうと強引なトークをするので、
その場ではお会いする約束ができても、
後から「やっぱりやめよう」とキャンセルされてしまうのです。
成果を出すことで頭がいっぱいだった私は、
この「お客様の心理」に気づくことができませんでした。
これが、営業マンとお客様の間にある
「心理的な壁」です。
やっと気づいたころには、
私は600人いた見込み客リストの、ほとんどを当り尽くしていました。
残念ながら私にはもう連絡するあても、行くあてもない状態でした。
営業マンにとって、これほどしんどい状態はありませんよね。
紹介だけで1000名以上のお客様を開拓できたキーワードとは?
ところが、
ほとんどの人脈を失ってしまった挫折の中で、
V字回復する「キーワード」と出会うのでした。
ある日、健康食品を愛用してくださっていたお客様に、
私はこんなことをお願いしてみました。
「〇〇さんは、商品の良さを実感してくださっていると思うので・・・
どなたか、興味を持ってくださりそうな方を
ご紹介いただけないでしょうか?」
すると、その方から返ってきた言葉は・・・
「神尾さん、確かに私は商品を購入していますよ。
でも、それは、商品が気に入ったからではなく、
一生懸命な神尾さんを見て応援したい気持ちになったからですよ。
商品を購入することで、もう応援しているのに、
その上、紹介もして欲しいのですか?」
本当にショックでした。
私が商品を説明していた時、熱心に聞いてくださっていたのに・・・
商品を買ってくれたのは、私の一生懸命さをほほえましく
思ってくださったからだったのです。
「こんなに熱心なんだから、買ってあげよう」と。
つまり「付き合い」で買ってくださっていたわけです。
必死で見込み客開拓をしていた私の受けたショック。
営業マンのあなたになら、お分かりいただけるでしょう。
ですが、ショックの後に
「感謝」の気持ちが沸き上がってきました。
「私のことを『応援』しようと思って買ってくださっていたんだ。
本当にありがたいな!」
そんな気持ちになったのです。
そして、感謝がこみあげてくると同時に、
その後の私の営業マンとしての人生を大きく変えることになるキーワードが、
心の中で波紋を広げていきました。
それは
「応援」
という言葉です。
「応援するってなんだろう?」
そして、ひらめいたのです。
「商品を購入してもらおうとするのではなく、
まずは、応援してもらえばいいんだ!」と。
相手の方が「応援してもいいよ」
という姿勢を見せてくださったら、
無理に購入してくれなくてもいい。
その方の親しい方を紹介してもらおう。
そして、紹介でお会いした方にも、
無理に商品を買ってもらうのではなく、
まずは応援してもらうようお願いする。
そして、「ご紹介」をお願いしよう。
この「ご紹介の連鎖」が起きれば、
今のような「誰とも会えない」という状態から抜け出せるぞ!
とひらめいたのです。
その後の活動は、とにかく応援される人になろうと
徹底していきました。
こうして、会う人がいなくてスケジュール帳が真っ白だった私は、
「応援」というキーワードでV字回復を遂げ、
3000人の方をご紹介いただけるまでになりました。
紹介が生まれないのは、あなたのせいではありません
これまで、多くの保険営業マンから
ご紹介を頂く方法についての相談を聞いてきしました。
そして、わかったことがあります。
ご紹介を頂けてない方は、
「トークに頼りすぎていたり」
「やり方」や「ノウハウ」にばかり
目を向けていました。
ですから、私には
「どう言ったら紹介をもらえますか?」
と質問をされます。
私は、いつも
「どうしてこういう質問をするのだろう」
と疑問に感じていました。
後でわかったことですが、
保険営業マンとしての最初の研修時に
「紹介入手の話法」を習うからなのですね。
会社で紹介のトークを教わるから
「ご紹介はトークが重要だ」
と思っているようなのです。
でも、
現実はトークで紹介が頂ける訳ではありません。
どんなトークを使っても
お客様の気持ちが動かなければ
ご紹介につながらないのです。
なぜなら、ご紹介が起きている場面は
「お客様が自発的に行動してくださっている時」
だからです。
皆さんの目の前でご紹介の行動をしているのではなく、
皆さんのいないところで行われているのです。
その時のお客様のトークを
営業マンがコントロールすることはできません。
不可能なのです。
だから、トークが重要なのではなく、
お客様が自発的に紹介したくなるように
気持ちを動かすことなのです。
だから、ご紹介を頂けてないのは
あなたのせいではなく、
ご紹介を頂くために必要な着眼点が
無かっただけなのです。
この着眼点さえ持っていれば
紹介を頂ける方法がわかってきます。
その着眼点とは何でしょうか?
それは
「お客様の視点」
です。
ご紹介は、
「営業マン側から見た視点」でなく
「お客様の視点」
でいることが重要なのです。
お客様の視点で見て
「どのような時に紹介をしたいと思うのか?」
が重要なのです。
これさえ理解していれば
行動のヒントが見えてきます。
是非、
お客様の視点を身につけてください。
明日は、
『ビギナーズラックで終わらせない!紹介を仕組みに変える秘訣』というテーマで、
2-1 契約した人に紹介をお願いする、という固定概念から抜け出す
2-2 紹介連鎖を生み出すことに成功した逆転の発想とは?
2-3 見込み客を無限に広げられる『タテ掘り紹介マーケット』
についてお伝えします。
運よく紹介が出た!という状況では、紹介連鎖を作ることは難しく、
いつも「今月は紹介もらえるかな・・・」と不安を抱え続けることになってしまいます。
ですので、大切なのは紹介を
「まぐれ」ではなく「仕組み」に変えるという発想なんですね。
その紹介の仕組み化について、明日はお伝えしますので、
ぜひ、楽しみにしておいてくださいね。
今日は、以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。